ほうじ茶とは
ほうじ茶 (ほうじちゃ、あるいは 焙じ茶 とも)とは、日本の 緑茶 の一種であり、茶葉を焙(ほう)じて飲用に供するもの一般を指す。一般に、 煎茶 や 番茶 、 茎茶 を炒った(焙<ほう>じた)もの、すなわち 焙煎 (ばいせん)したもので、独特の香ばしさを有する。苦みや渋みはほとんどなく、口当たりはあっさりしている。ほうじ茶飲用の風習は、地方によってかなり相違がある。
上質な葉を選りすぐった高価なものもあるが、格は 玉露 や 煎茶 より下位、一般に 番茶 や 玄米茶 などと同位に位置づけられ、日本茶として高級な部類のものではない。
製法
葉が赤茶色に変わるまで強火で焙じて作る。日本茶業中央会の定める緑茶の表示基準では「ほうじ茶とは、煎茶や番茶などを強い火で焙って製造したもの」と定義されており、緑茶の1分類である。今日の製法は 1920年代 に京都において確立されたといわれる。
製茶業者は専用の大がかりな焙煎器を使用する。家庭で茶葉を焙じるには、一般的に焙烙(ほうろく)という 磁器 が用いられる。焙烙は、ほうらく、あるいは焙じ器と呼ばれることもある。
種類
厳密な区分ではないが、比較的知られたほうじ茶の種類を以下列挙する。
ほうじ番茶
これは名前のとおり、 番茶 をほうじて飲用に仕上げた茶のことである。ただし、番茶をほうじて飲用することが一般的な地方では、番茶=ほうじ番茶を指すことが多い。
京番茶
茶どころ 京都府 南部を中心として生産されるほうじ番茶のことを、「京番茶」と呼び慣わしている。京都府および 奈良県 あたりでは、これを日常飲用することが多かった。食生活の様式が欧米的なものへ移り変わったので以前のような傾向は減ってはいるようであるが、京番茶という名前は日本全国的に知られる。地元では、1キログラム単位の大きな包装でよく店頭に並べられる。
加賀棒茶
茎茶(棒茶)をほうじたもの。 石川県 で主に生産される。石川県では「棒茶」、「番茶」といえばこれを指すことが多い。金沢が発祥の地とされ、石川県ふるさと食品認証食品に登録されている。また、石川県では県内で焙煎された棒茶の認証基準(農安第1751号、平成19年10月22日)を制定している。
なお、茎ほうじ茶はお茶の生産地であれば日本各地で生産されているが、特に過去石川県のある製茶場が「献上加賀棒茶」という製品を製品化し 昭和天皇 に献上したという経緯があったため、加賀棒茶がより一般に名前が知られるようになった。ただ、「献上加賀棒茶」は焙煎の度合いが浅いため、香りが甘く柔らかではあるが、一般的な焙じ茶に比べ渋みがやや強いという特徴を有する。
雁ヶ音ほうじ茶
これは、一番茶から茎(「 かりがね 」という)の部分だけを丁寧に選(よ)り取りほうじた茶である。これは、 茎ほうじ茶 あるいは 棒ほうじ茶 という別な名称でも市場に出回っているが、実際には同じものを指している。茶葉の部分ではなく茎の部分を焙じているので、より一層まろやかな香りを持っている。ほうじ番茶より香りが良いのは、そのためである。






