ブランケットとは
ブランケット とは 核融合炉 の内壁を構成する装置のひとつ。 冷却 、 燃料生産 、 遮蔽 の3つの機能を担う。
プラズマ 内で生じたエネルギーの80%は 高速中性子 の形で炉壁に衝突してくる。この高エネルギー粒子である 高速中性子 を受け止めて背後への漏れを防ぐとともに、そのエネルギーを熱に変えて 発電 のエネルギーとするための、主な炉壁を構成する重要な装置である。同時に リチウム 6を核変換して燃料となる 三重水素 (トリチウム)を生産する機能を合わせ持つことも計画されている。
減速材・冷却材
高速中性子は 原子番号 の大きな、つまりは 原子核 が重く大きな 元素 の原子核には 相互作用 をあまりせず、高速中性子自身と同程度の規模の粒子、つまり原子番号がきわめて小さく原子核が軽くごく小さな元素の原子核に反応する傾向が強い。
このため実際に高速中性子を主に受け止めるのは、ブランケットの支持構成材の原子核ではなく、ブランケット内を流れる高圧冷却水の 水素 原子や 酸素 原子と、下記の燃料生産で説明する リチウム の原子である。
この高圧冷却水は融合炉外部より冷却水循環系の配管やブランケット接続部を経由してブランケット内に導かれ、ブランケット内の曲がりくねった配管を流れる間に周囲の高熱を冷やし、自身は熱を帯びる。高水圧に加圧されているため配管内では 沸騰 することなくやがて十分に周囲の熱を奪ってブランケット接続部より冷却水循環系の帰路を通じて出て行く。この高圧高温の冷却水は、炉外で直接かまたは一度 熱交換器 (蒸気発生器)を通じて 蒸気 を発生させ、発電 タービン を回して 発電機 を回転させ発電する。タービンを回した冷却水は 復水器 で水に戻されるか、または設計によっては再び熱交換器(蒸気発生器)に戻って加熱され低圧タービンを回してから復水器で水に戻される。復水器で十分に冷やされた冷却水は、循環ポンプにより加圧されて、冷却水循環系を通じて再び融合炉の冷却に向かう。
このしくみは、水を高速中性子の 減速材 として使いながら同時に 冷却材 として利用する点で、現在の 軽水炉 型の 原子炉 と全く同じである。






