小説とは
小説 (しょうせつ)とは、 文学 の一形式である。
小説とは、 散文 で作成された虚構の物語として定義される。内容では、随想や批評、伝記、史書と対立するものであり、形式としては詩と対立するものである。
小説・近代的小説の定義
小説という言葉は、 君主 が国家や政治に対する志を書いた 大説 や、君主の命などを受けて編纂された国史に分類される伝統的な 物語 や 説話 に対して、 個人 が持つ 哲学 的概念や人生観などの 主張 を、一般 大衆 により具体的に分かりやすく表現して示す、小編の 言説 という意味を持たされて、 坪内逍遙 らによって作られて定着していったものとも言われている。
以前は、小説と物語の間には明確な区分があるとされてきた。すなわち、話の展開に内容から導かれる必然性があるものが小説であり、内容とはかかわりなく偶然のつながりによって話を進めてゆくのが物語という見方である。言い換えると小説は「虚構の連続性と因果律のある話の構造」を持たねばならないことが条件とされた。
さらに発展して「話の展開と主人公の性格に必然的なかかわりがあるのが小説。そうでないのが物語」とも言われた。19世紀以降に小説の主題概念が強くなるために「小説」は主題、主人公の造形、話の展開の結びつきが密接であることを要求されてきた。
ただしこのような観念は、20世紀に入って『贋金造り』( アンドレ・ジッド )のような小説が登場するに至って、崩壊したといえよう。反小説なる小説まで登場した現代では、もはや何を以て小説とするかは一概に決めることはできない。
このように近代文学観の呪縛から離れてみれば、古代 日本文学 の『 源氏物語 』( 紫式部 )は、近代の心理小説に匹敵する描写がみられることが指摘されているし、古代 ギリシャ文学 の『 ダフニスとクロエ 』(ロンゴス)なども、「小説」的要素を持った最古の例のひとつといえよう。
ヨーロッパの小説
ヨーロッパ では 17世紀 まで「小説」は、「小話」と長編の散文との間の、短い物語のジャンルとして考えられていた(現在の短編小説にあたる)。 セルバンテス の『 模範小説集 』は短篇の物語集であるが、それまでの散文形式にとらわれない、「新しい物語叙述」を創り出した。
セルバンテスの書いた『 ドン・キホーテ...






