無職とは
right|450px|thumb| 世界の失業率 灰色は統計資料が入手できないことを表す。CIA World Factbook による 失業 (しつぎょう)とは、仕事を失うことおよび働く意思も能力もあるのに仕事に就けない状態を指す。また、そのように仕事が無い状態を 無職 (むしょく)とも言う。
失業の要因別分類
失業を発生要因別に次の3種類に分類できる。
- 構造的失業: 労働者の需要に対し、労働供給が多すぎるために生じる失業。
- 摩擦的失業: 企業間競争によって生じた失業者が自分と適した職探しを行う時間がかかるために発生する失業。一時的な失業とされている。
- 循環的失業: 景気の変動に伴って生じる失業で、需要不足失業とも呼ばれる。
自然失業率と産出量ギャップ
構造的ないし摩擦的理由で失業している人の労働人口に対する割合を 自然失業率 (インフレ非加速的失業率(略してNAIRU)とも)という。自然失業率(の解釈の一つ)は、経済が均衡状態にあるときの失業率である。
政府は公共政策により失業率を調整できるが、失業率を自然失業率以下にしようとすると、経済が均衡状態からずれてしまう為、インフレが起こってしまう。従って(インフレを起こさずに)公共政策によって減らせる失業は循環的失業だけである。
失業率は総産出量(実質 GDP )と潜在産出量との差( 産出量ギャップ )に関係している事が知られている。産出量ギャップが負の場合は、資源を完全には利用できていない状態なので、失業率は自然失業率よりも高くなる。逆に正であれば、失業率は自然失業率よりも低くなる。なお、産出量ギャップが正の場合を インフレギャップ といい、負の場合を 不況ギャップ という。
産出量ギャップが短期的には0にならない理由として、雇用契約が挙げられる。景気が悪化しても、企業は契約の関係上、短期的には社員の給料も下げない。したがって給料は均衡水準からずれてしまい、その非効率性により、産出量ギャップが生じる。また同時にこれは給料を下げて別の社員を雇うはずはずだったお金を消費してしまう事になり、失業率の増加にもつながる。
過去のデータから、産出量ギャップと失業率には次の関係があると推定されている( オークンの法則 ):
- 失業率 = 自然失業率 - 0.5 産出量ギャップ
これまでの議論から分かるように、景気は実質GDPにより図られるが、それに対し失業率は産出量ギャップによって決まる。したがって景気(実質GDP)が上昇したとしても、その上昇速度が潜在産出量よりもゆるやかなら、「雇用なき景気回復」( ジョブレス・リカバリー )が起こる。
最後に、失業率を自然失業率以下に下げようとし続けると何が起こるのかを見る。例えば2%のインフレを起こすと、失業率を自然失業率以下に下がる。しかししばらくすると、国民は2%のインフレ率を予想に織り込んで行動するようになる。したがって再び失業率が上昇する。失業率をもう一度下げるには、さらに高い率のインフレを起こさねばならない。しかしこの高いインフレ率もそのうち予想に織り込まれるので失業率が再び上昇してしまう。このように、失業率を自然失業率以下に抑えつづけるには、インフレを加速させ続けねばならない。
その他の失業の種類
さらに、次のような失業も考えることができる。
- 季節的失業: 季節的要因により発生する失業。
- 潜在的失業: 仕事に就きたいと思っているが適当な仕事がないという理由から、仕事を探すことをやめる失業。
- 自発的失業: 自己の意思により失業を選択している、あるいはより良い労働条件を求めて自分の意思で失業すること。
- 非自発的失業: 現行の賃金で就職を望んでいるにもかかわらず、自ら望まない形で失業していること。
非自発的失業
非自発的失業の存在を認めるかどうかについては、経済学者の中で意見が分かれる。...






