薬剤師とは
薬剤師 (やくざいし)は、「 調剤 、 医薬品 の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、 公衆衛生 の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保する」 高度専門職業人 である( 薬剤師法 第一条)。現在日本でこの資格を得るには6年制の薬学部を卒業後、薬剤師国家試験に合格しなければならない。以下、主に日本の薬剤師について述べることとする。
歴史
東洋では、薬が医療の中心であったため、「 薬師如来 」としてあるように 医師 と薬剤師の区別はなかった。
一方で、西洋では 1240年 頃 フリードリヒ2世 によって医師が薬局を持つことを禁止した法令が交付され、これが 医薬分業 と薬剤師の起源とされている。これは処方と調剤を分離し、自己の暗殺を防止することが目的であったという説が有力である。これは現在においても、医師の過剰処方による患者の薬漬けや処方ミスの防止を目的に世界的に行われている。
日本では古来からの医薬同一の医療体制を近代化するため、ドイツの医療制度を翻案し8月「 医制 」が公布され、近代的な医療制度が初めて導入された。これにより「医師たる者は自ら薬をひさぐことを禁ず」とされ、医師開業試験と薬舗開業試験が規定された。薬舗を開業するものは薬舗主とされ、これが日本の薬剤師の原形となった。さらにには「薬品営業並薬品取扱規則」( 薬律 )が公布され、「薬舗」は薬局、「薬舗主」は薬剤師と定義された。
現状
医薬分業の進展
前述のように政府は医師による調剤を禁止して完全な医薬分業へ移行しようとした。しかし急激な移行は薬剤師の不足からうまくいかず、医師の自己調剤を認めざるを得なくなった。これにより日本では医師より薬剤を交付されることが当然のこととなり、国民は他の先進国では当たり前の 医薬分業 の意義を知らずにきた。院内処方を受けた方が利便性が高い上、自己負担が低いために過剰に薬剤を処方されても薬剤料に対する負担感が希薄で、 一般用医薬品 を購入するより安く済むことすらあることも医薬分業が浸透しなかった一因である。
しかし現在の 健康保険制度 のもとでは 高齢化社会 の到来により国民全体の医療費増大が懸念されるため、薬剤の過剰な処方を防ぐためにも 処方箋 料の増額、かかりつけ薬局制度の推進などで金銭面から医薬分業への誘導が進められ、現在の医薬分業率は50%を超えている。






