通訳とは
通訳 (つうやく)とは、 書記言語 ではない二つ以上の異なる 言語 を使うことが出来る人が、ある 言語 から異なる言語(例・英語から日本語)へ 変換 すること。また、それをする職業そのものを指す場合もある。ただし、 翻訳 (という行為)と翻訳者・翻訳家という語の関係を見れば通訳者・通訳士・通訳人などと呼ばれるべきであるし、実際国語審議会などの公的文書ではそのように記載される。異言語間の仲介を果たすという意味で翻訳と同列に語られる場合があるが、翻訳の対象は書記言語であり、技能的には全くの別物である。通常、翻訳者はトランスレーター (Translator)と呼ばれるのに対し、通訳者はインタープリター (Interpreter) と呼ばれる。日本の 国語審議会 は2000年末に、通訳・翻訳の重要性を指摘し、次のように提案した。 「通訳は、高い母語能力と外国語能力、言葉の文化的背景を含む幅広い教養など高度な能力を要する専門職である。今後は教育を充実し、国際化に対応するための日本の人的資源として、高度に訓練された職業通訳者及び高い見識を有する通訳理論の研究者を養成することが望まれる。」
通訳の形式
通訳は、その方式や形態によって逐次通訳、同時通訳、ウィスパリング通訳など数種類に区分される。以下にその一般的な区分を示す。
逐次通訳 (consecutive interpreting)
話者の話を数十秒~数分ごとに区切って、順次通訳していく方式であり、一般に通訳技術の基礎とされる。話者が話している途中、通訳者は通常記憶を保持するためにノートを取り、話が完了してから通訳を始める。そのため、後述の同時通訳と比べてほぼ2倍の時間がかかってしまうが、訳の正確性が高まるため需要は多い。
同時通訳 (simultaneous interpreting)
同時通訳は、話者の話を聞くとほぼ同時に訳出を行う形態であり、通訳の中でもいわゆる花形的な形式である。通例通訳者は、ブースと呼ばれる会場の一角に設置された小部屋に入り、その中で作業を行う事になる。通訳者の音声はブース内のマイクを通して聴衆のイヤフォンに届けられる。同時通訳作業は非常に重い負荷を通訳者に要求するため、2人ないしは3人が同時にブースに入り15分程度の間隔で交代する。時にはブース内の控えの通訳者が、単語の提供など訳出の協力もする。多言語間通訳が行われる国際会議で特に多用されるが、多言語地域であるヨーロッパでは通訳の需要のほとんどが同時通訳である。
ウィスパリング通訳 (whispered interpreting)
方式的には同時通訳と同一であるが、通訳者はブース内ではなく、通訳を必要とする人間の近くに位置して聞き手にささやく程度の声で通訳をしていく。自らの声やその他の音が障害となるため、正確な通訳を長時間行う事は非常に難しいとされる。高価な通訳設備の用意が必要ないため、企業内の会議などで使用される事が多い。
通訳者の種類
通訳者は、その能力や活動分野によって数種類に区分される。以下にその一般的な区分を示す。
会議通訳 (conference interpreter)
一般に同時通訳者と呼ばれ、同時通訳の技術を習得している。主に国際会議などで通訳を務める。エージェントに所属している場合は実力や経験年数による格付けが行われる。高度な学術的内容を扱う会議においての同時通訳を行う事は、すべての通訳の最も上位に位置するとされる。
正式な呼称は会議通訳者であり、同時通訳者というのは一般の人にもわかりやすくするための「通称」の要素が強い。その根拠の一つとして、逐次通訳者などという概念がないことが挙げられる。日本には、会議通訳者の職能団体は存在しないが、ヨーロッパではAIIC(国際会議通訳者連盟)やアメリカのTAALSなど、歴史のある団体がある。...






