食物繊維とは
食物繊維 (しょくもつせんい)とは、人の 消化酵素 によって 消化 されない、 食物 に含まれている難消化性成分の総称である。その多くは 植物 性、 藻類 性、 菌類 性食物の 細胞壁 を構成する成分で、化学的には 多糖類 であることが多い。
従来は、消化されず役に立たないものとされてきた。後に有用性がわかってきたため、日本人の食事摂取基準では 栄養素 の1つとされている。
ヒト の 消化管 は自力では デンプン や グリコーゲン 以外の多くの多糖類を消化できないが、 大腸 内の 腸内細菌 が嫌気 発酵 することによって、一部が 酪酸 や プロピオン酸 のような短鎖 脂肪酸 に変換されてエネルギー源として吸収される。大腸の機能は食物繊維の存在を前提としたものであり、これの不足は大腸の機能不全につながることになる。
歴史
1918年 、医師である ジョン・ハーヴェイ・ケロッグ は『自家中毒』という著書を出版し、腸内で細菌が未消化タンパク質から作る毒が健康を害するという自家中毒説をもとに、未消化の肉には細菌が繁殖しやすいが、食物繊維は腸を刺激して活発にさせるので毒が作られにくいという理由で 菜食 をすすめた。
しかし、一方で栄養学では「食べ物のカス」ともされ、長年役に立たないものと認識されていた。たとえば、栄養学の創設者である 佐伯矩 は、 玄米 は栄養が多いが未消化物が多いので消化吸収の効率が悪いなどとして、ある程度精白した米である七分搗き米をすすめていた。
1960年代の南アフリカのジョージ・オットル(George Oettle)が、食物繊維と大腸がんの関連の研究をしていた。1967年に、インドのマルホトラは食物繊維の摂取が多い場合、がんのリスクが減るという報告をしている。
1970年前後、バーキットはオットルの研究を発展させ ランセット などで研究報告を行い、食物繊維が少ないと腸内の疾患のリスクが上がるだろうという説が広く知られるようになっていった。1975年にバーキットはトロウェル (Hugh Trowell)と共著で『精製炭水化物と病気-食物繊維の影響』を出版し、精白していない穀物である 全粒穀物 の食物繊維が有益であると述べ、このことは科学的研究によって確認されていった。
日本では2000年の「第6次改定日本人の栄養所要量」から栄養素の1つとして摂取量に言及されるようになった。
種類
大きく 水溶性食物繊維...






